多摩と玉川、どうちがう?
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多摩(たま)というのも、紛らわしい地名だ。
というのも多摩という地名は、多摩川が流れている周辺にたくさんあって、しかもホントに広い範囲に点在しているのだ。
たとえば東京都には多摩市という都市がある。
一方、神奈川県にも、川崎市多摩区がある。
同じ多摩だから、隣接しているのかと思いきや、全然違う地域だ。
さらに多摩川と玉川という同音異字、つまり、読み方が同じで、表記の漢字が違うパターンもある。
なのでこの辺りの人は多摩という風に使い分けているのか、以前からずっと疑問だった。
最近ちょっとその事について考える事件があって、なんとなく使い分けっぽいのが分かってきた。
ということで、ここからはちょっと、多摩という地名について、自分なりの考察を書いてみる。
「たま」と「たまがわ」は違う?
まず「たま」と「たまがわ」は、違う意味で使われているらしい。
「多摩」というのは、多摩川の流域と言うより、昔の多摩郡と呼ばれていた地域のことらしい。
多摩郡というのは、多摩川の上流から多摩丘陵辺りまでの地域で、大きく分けると四つに分かれる。
それが、北多摩・南多摩・西多摩・東多摩という旧多摩地区(四多摩)だ。
北多摩・南多摩・西多摩の三つの地域をまとめて三多摩(さんたま)と呼ぶが、西多摩は奥多摩とも呼ばれている。
三多摩は、東京都の23区以外の地域で、つまり東京都は、23区と、三多摩と、小笠原などの島々からなっているわけだ。
では東多摩はどうなったかというと、じつはこれが東京23区の杉並区と中野区になっている。
東京市が作られたとき、どこまでを東京市に指定して開発するかが決められたのだが、東京駅を中心として半径10マイルくらいの地域を全部東京市としたらしい。
そのため東多摩は、多摩郡であったのにもかかわらず、東京23区に編入されたということらしい。
三多摩の分類地図
一方、多摩川とか玉川と呼ばれているのは、多摩郡以外の多摩川流域に多い。
たとえば、お洒落な街として知られる二子玉川(ふたこたまがわ)は、東京都世田谷区にあって、さっきの四多摩には含まれない。
多摩と付いた地名の色々 地図。
※Googleマイマップにて作成
東急多摩川線は、さらに多摩川の下流にあるし、プロ野球の読売巨人軍の2軍グラウンドだった多摩川グラウンドも、東急多摩川駅辺りの河川敷にある(橙色の6番)。