京成線とは、上野と成田を結ぶ私鉄
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関西人のための関東私鉄ガイド。
次は「京成線」(けいせいせん)だ。
京成線とは、東京と成田を結ぶ私鉄で、大きく分けると京成本線と千葉線・千原線、そして成田空港線(成田スカイライナー)に分かれる。
京成本線は上野または押上(おしあげ)駅から、成田空港までを結ぶ路線だ。
千葉線は、京成津田沼駅から千葉中央駅まで。
千原線(ちはらせん)は、千葉中央駅から「ちはら台」駅まで。
千原線は一般の京成線とは別料金で、ちょっと高くなっている。
成田空港線(成田スカイアクセス)は、成田空港へのアクセス時間短縮のための路線で、「成田スカイライナー」という特別料金の特急が走っている。
これは北総鉄道や千葉ニュータウン鉄道・成田高速鉄道アクセス・成田高速鉄道などの線路や駅を借りて運行している路線だ。
これとは別に「新京成」という会社もあって、京成津田沼駅から、松戸駅をつないでいる。
新京成も京成グループの会社なのだが、なぜかわざわざ新京成という名前を名乗っている。
新京成は、もともと陸軍鉄道連隊演習線だった線路が、戦後に京成電鉄に払い下げられ、それを延伸したモノらしい。
京成線 路線図
京成本線 沿線ガイド
京成本線は、上野駅から日暮里、青砥(あおと)、高砂(たかさご)、八幡(やわた)、船橋、津田沼(つだぬま)、八千代台、勝田台(かつただい)、佐倉を経て、成田に至る路線だ。
成田からは成田空港のターミナル駅まで乗り入れている。
京成津田沼駅までは、東京湾岸に多少近いところを走っているが、津田沼を過ぎると一気に内陸に入る。
東京湾岸の一番海沿いで、埋め立て地の中を走っているのが京葉線(JR)で、津田沼までの京成本線と、津田沼から分かれる千葉線が、それより少し北側を走っている。
なので最初、京成線には海に近い路線のイメージがあったが、津田沼以西とその先は、また別の話のようだね。
京成本線 沿線ガイド
津田沼(つだぬま)は、かつて沿岸部で稲作、台地で畑作が行われ、海では船橋の漁師が魚を捕っていた地域だ。
習志野(ならしの)原野への入り口で、日清戦争後には陸軍の鉄道連隊が駐屯し、鉄道敷設などの訓練を行っていた。
鉄道連隊は、関東大震災の際の復興作業や、中国東北部、インドシナなどに鉄道を敷いた部隊だそうだ。
船橋(ふなばし)は、人口約60万人の都市で、東京と千葉のちょうど中間に位置する。
海上交通や陸上交通の要所で、かつては遠浅の海で漁業が盛んだったが、沿岸部はどんどん埋め立てられ、公団団地がたくさん造られ、東京のベッドタウンとなっている。
八千代台(やちよだい)は、日本で最初に住宅団地が造られた場所で、八千代台団地によって人口が急増した土地。
勝田台(かつただい)は、昭和後期に発達した地域で、マンションやアパートなどが密集する住宅地。
駅の利用客も多い。
佐倉は千葉内陸部にあり、ユーカリが丘という高級住宅団地がある。
成田は、成田山新勝寺(なりたさん・しんしょうじ)の門前町であり、かつては農村があるだけの地域であったが、成田空港建設によって、様々な施設が造られた街だ。