井の頭線とは渋谷・下北沢・明大前・吉祥寺を結ぶ路線
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関西人のための東京私鉄ガイド。
次は「井の頭線」(いのかしらせん)だ。
井の頭線というのは京王電鉄の路線で、渋谷駅から吉祥寺駅までの、12.7kmを結ぶ路線だ。
渋谷・駒場東大前・下北沢・明大前・栄福寺・久我山(くがやま)・井の頭公園を経て、吉祥寺に至る。
下北沢駅で小田急小田原線と交わり、明大前駅で、京王線(本線)と交わる。
終点の吉祥寺駅では、中央線と交わっている。
三多摩地域を走る鉄道は、中央線も小田急線も京王線も新宿駅につながる路線で、渋谷方面につながるのは井の頭線のみだが、混雑率は意外にひどくなくて、5両編成にもかかわらず、140%前後だ。
京王線は比較的空いている路線だと言われているが、京王線(本線)の混雑率は164%になっているから、井の頭線は快適な路線だと言えるかもしれない。
渋谷に仕事場があるなら、井の頭沿線は良いかも。
ただし井の頭線は、京王線や他線と接続しておらず、渋谷駅も独立しているため、乗り換えはちょっと面倒だ。
というのも井の頭線のレール幅は京王線とレール幅が異なっていて、物理的に乗り入れられないのだ。
井の頭線はもともと「小田急帝都線」という路線で、小田急電鉄の路線だったため、小田急と同じ「狭軌」を使っている。
一方、京王線は、1372mmというレール幅(馬車軌間)を使っていて、そのため、同じ京王の路線なのに、相互に乗り入れができない状態になっている。
井の頭線 路線図
井の頭沿線ガイド
井の頭線の沿線ガイド、下北沢(しもきたざわ)駅周辺は、若者の街として、人気が高い街だ。
下北沢に若い人が集まるのは、周辺に大学のキャンパスがあるからだ。
井の頭沿線にある東大・駒場キャンパス、国士舘大学世田谷・梅ヶ丘キャンパス、明治大学和泉キャンパスなどがあって、大学の近場で遊ぶなら下北沢で、と言うことになるらしい。
下北沢駅では、小田急小田原線と交わっており、井の頭線は元々小田急線だったため、乗り換えも容易で非常に便利な駅だ。
明大前駅は、明治大学和泉校舎のある場所で、文系学部の教養学部があって賑わっている。
明大前駅は、京王電鉄の本線である京王線と交わる。
井の頭線と京王線の乗り換えは、結構大変みたいだが、井の頭線は前半分の車両が混むらしい。
これは渋谷駅の改札口が先頭車両方向にあるからで、銀座線やJR線に素早く乗り換えるためらしい。
終点の吉祥寺(きちじょうじ)は、住みたい街ランキング1位になるくらい人気の住宅地だ。
吉祥寺というのは元々、稲作もできない山中だったが、江戸時代に吉祥寺門前町に住んでいた人々が、大火の際に移り住んできてできた地域だ。
駅前の数百メートル内にショッピングビルや飲食店がひしめき合っているが、その周辺には井の頭公園などの自然があり、閑静な住宅街が広がっている。
渋谷や新宿まで20分もあれば出ることができるが、出なくても困らないし物価も安いのだという。